古来より、稲によって生きる糧を得ていた日本人は、新しい年を迎える儀式のお供え物として、その神聖なお米で「鏡もち」をつくりお供えしました。
鏡もちの形が「平たく丸い」のは三種の神器の一つ「銅鏡」からきているといわれており、それが名前の由来にもなっております。
また、鏡もちを二段に重ねて、お供えするのは、無事にめでたく「生命」年を重ねられたことに対する深い感謝の意味です。
これが伝統となり、年の初めのお正月には、かならず丸い形のおもちを二段に重ねてお供えし「歳神さま」に子孫繁栄を願い、新しい年に感謝いたします。
でんぷんが主成分で75.8%を占めます。他の成分としては、水15.5%、たんぱく質6.8%、脂質1.3%、灰分0.6%です。
でんぷん質を多く含む穀物はみな、重要なカロリー源であり、人間の食物として欠かせない基本的栄養素でもあります。
つまり、ご飯もおもちもおなかを満たす点では、同じような食べ物と言えます。おもちの粘りは、主成分であるでんぷんの構造によって起こります。
「もちグラタン」「もちの揚げ出し」など・・
消化吸収がよく、栄養価の高いおもちは、夜食やおやつにぴったりです。
お正月だけでなく、保存技術も向上した現在では、いつでも手に入る常備食として活用したいものです。